爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故について

労働災害の事故類型には、様々なものがあります。現場での爆発・破裂・火災に巻き込まれるケース、電気設備・機器・配線との接触などで感電するケース、有毒ガスの吸引による中毒や化学物質との接触による薬傷を負うケース、高温・低温物との接触で火傷・凍傷を負うケースなど、様々な労働災害が発生しています。

このような労働災害の被害によって、重度の後遺障害が残ったり、お亡くなりになったりするケースもあります。労働災害の発生を防止するために、安全への対策を実施している企業もありますが、中には安全対策が不十分な会社や現場も多々あり、労働災害の発生は後を絶たないのが現状です。

労災保険の申請でお困りのときは

労働災害の被害に遭われた場合に、会社、元請がすんなり労災保険の適用に応じてくれればよいのですが、労災申請に協力してもらえないこともあり得ます。

このような場合には、会社、元請に対して、「労災かくし」が違法行為であることを警告しながら、労災申請への協力を強く要求していくことが考えられます。一方で、労災申請の手続は、必ずしも会社、元請にやってもらう必要があるわけではありません。

労働基準監督署に対し、会社、元請が労災申請に協力してくれなかった事情等を記載した書面を添付して、被害者側で申請を行うことも可能です。

もっとも、上記のような対応を被害者側がご自身で行うことは、大きな手間と時間、精神的負担を伴うものです。弁護士のサポートのもとに対応されることをお勧めいたします。

会社、元請に対する損害賠償請求が可能なケースも

爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故については、上記のように、重症化することも十分に想定される事故類型です。そのため、被害者に対しては、相応の補償(数百万円から数千万円)がなされるべきケースが少なくありません。

また、労働現場の管理責任について「安全配慮義務違反」(労働者が安全で健康に働くことができるように配慮する義務=安全配慮義務に違反したこと)や「不法行為責任」(労働災害の発生が企業の活動そのものを原因とするような場合や、労働現場の建物・設備に危険があった場合などに認められる責任)などを根拠として会社、元請に対して多額の損害賠償請求が認められるケースも多いです。

しかし、労働災害の被害者の方がこのことを知らずに、労災保険の給付を受けるだけで終わらせてしまっているケースも多いのが実情です。

他の従業員のミスで怪我をした場合の損害賠償はどうなる?

「同じ現場で作業していた他の従業員のミスで、爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故の被害に遭った」というケースも少なくありません。

このような場合の責任は、もちろん、爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故を引き起こした他の従業員に落ち度があります。しかし、労働災害の現場における「責任」とは、使用者(=会社)に対して追及され、損害賠償請求が行われることが大半です。これが「使用者責任」(民法715条)と呼ばれるものであり、会社に対して損害賠償請求をする際の根拠となります。

会社、元請に対して責任を追及するために

爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故の被害に遭われた場合には、会社、元請に対する損害賠償請求が可能なケースが多々あります。上記のように、同じ現場で作業していた他の従業員のミスで爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故が発生した場合には、「使用者責任」(民法715条)を根拠として、会社に対して損害賠償を請求することが可能です。また、会社・元請において、可燃性ガスや有毒ガスの充満を防止するための換気・通風の措置を取っていたか、感電や有害物・高温・低温物との接触を防止するための保護具の着用や安全装置を設置するなどの措置を取っていたか、作業手順・作業計画を制定していたか、安全のための教育・周知徹底を行っていたかなどの点で、会社、元請の安全配慮義務違反による損害賠償責任を追及することが考えられます。

しかし、会社側とのやり取りはとても複雑で、殺伐としたものとなることが通常です。初めて労働災害の被害に遭われた方が、そのような交渉をご自身で行うことは困難を極めますし、事故状況に関する資料の収集も容易なものではありません。

また、会社側に対して請求すべき損害額の計算も複雑で困難が伴うことが多いです。どのような損害の賠償を請求できるのか、慰謝料がいくら認められるのか、仕事ができなくなったことに対する補償の計算はどのようにするのか、将来の介護費は請求できるのかなど、法的な専門知識が不可欠となります。

ほとんどの方にとって、労働災害の被害に遭うこと自体、初めての経験であると思われます。ご自身では対応の仕方がよく分からないことが多く、どのように会社側との交渉を進めればよいかが非常に悩ましく、お忙しい中で大変なストレスを感じておられるケースも多いことと存じます。

また、会社側の対応でも、「被害者(=あなた)に落ち度があった」として、会社側の責任を全て否定してきたり、過失相殺を主張してきたりするケースが多々あります。そのような場合にも、労働災害に精通した弁護士であれば、あなたの味方となって、適切な主張・立証を展開して争っていくことができます。

労働災害に詳しい弁護士は、適正な損害賠償額の算定や会社側との交渉の手法についても熟知しており、このような複雑なやり取りは手慣れていますから、ご依頼いただくことでこれらの手続を一挙に担い、スピーディーに解決まで進めていくことができます。爆発・破裂・火災、感電、有害物接触、高温・低温物接触事故に遭われた方やご遺族の方は、まずは労働災害に強い弁護士にご相談いただくことをお勧めします。

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